○VDT作業に伴う労働衛生管理基準

平成20年4月1日

庁内通達

VDT作業に伴う労働衛生管理基準(昭和63年12月28日庁内通達)の全部を改正する。

1 目的

この基準は、VDT作業における作業管理、環境管理、健康管理及び労働衛生教育等について必要な事項を定め、VDT作業に従事する職員(以下「作業者」という。)の健康と安全の確保を図ることを目的とする。

2 対象

この基準は、東村山市において行われるVDT作業に関する労働衛生管理を対象とする。

3 定義

この基準においてVDT作業とは、CRTディスプレイ、キーボード、プリンター及びその周辺機器により構成されたVDT機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文書・画像等の作成・編集・修正、プログラミング等を行う作業をいう。

4 作業管理

作業管理者(係長以上の者をいう。以下同じ。)は、作業者が心身の負担が少なく作業を行うことができるよう、次のように適切な管理を行わなければならない。

(1) 作業時間

ア 作業管理者は、作業にあたり、作業者の視覚負担をはじめとする心身の負担を軽減するため、VDT作業が過度にわたり行われることのないようにすること。

イ 一連続作業時間は、作業内容や作業者の健康状態等を考慮し、1時間を超えないようにすること。

(ディスプレイ画面を注視する時間やキーを操作する時間をできるだけ短くし、他の作業を組み込むこと又は他の作業とのローテーションを実施することなどにより、一日の連続作業時間が短くなるように配慮する。)

ウ 連続作業と連続作業の間に10~15分程度の作業休止時間を設けること。

(作業休止時間とは、画面の注視、一定姿勢の長時間持続等によって生じる疲労を防止するために一旦作業を中止し、リラックスして遠くの景色を眺めたり、あるいは作業中ほとんど使用しなかった身体の各部を適度に動かす等の運動を行うための時間をいい、単なる休息・休憩時間ではない。)

エ 一連続作業の途中で適宜1~2回程度の小休止時間を設けること。

(小休止時間とは、一連続作業時間の途中でとる1~2分程度の作業休止時間のことである。作業休止の時刻は定めないで、作業者が自由にとれるようにすること。)

(2) 作業内容

作業管理者は、作業者の疲労の蓄積を防止するため、個々の作業者の特性を十分に配慮した無理のない適度な業務量となるよう適切に配慮する。

(3) その他特に配慮する事項

ア 作業が特定の作業者にかたよらないようにすること。

イ 高齢者の作業については、過度の負担にならないように作業時間や作業密度に対し配慮すること。

ウ 妊産婦(妊娠している可能性のある者も含む。)については、その健康状態に十分配慮すること。

エ 作業の習熟の速度が遅い作業者については、それに合わせた教育、訓練を実施すること。

オ 障害等を有する作業者がキーボードやマウス等入力装置を使用しにくい場合には、適切な対策を講じること。また、適正な視力矯正によってもディスプレイを読み取ることが困難な者には、作業に従事させない等適切な対策を講じること。

5 VDT機器の整備等

(1) VDT機器の選択

VDT機器を作業に導入する際には、作業者への健康影響を考慮し、作業者が行う作業に最も適した機器を選択し導入する。

(2) デスクトップ型機器

ア ディスプレイ

ディスプレイは、次の要件を満たすものを用いること。

(ア) 目的とするVDT作業を負担なく遂行できる画面サイズであること。

(イ) フリッカー(ちらつき)は知覚されないものであること。

(ウ) ディスプレイ画面上の輝度又はコントラストは作業者が容易に調整できるものであること。

イ 入力機器(キーボード・マウス等)

(ア) 入力機器は、次の要件を満たすものを用いること。

a キーボードは、ディスプレイから分離して、その位置が作業者によって調節できること。

b キーボードのキーは、文字が明瞭で読みやすく、キーの大きさ及びキーの数がキー操作を行うために適切であること。

c マウスは、使用する者の手に適した形状及び大きさで、持ちやすく操作がしやすいこと。

d キーボードのキー及びマウスのボタンは、ストローク及び押下力が適当であり、操作したことを作業者が知覚できること。

e キーボード及びキートップの表面は、つや消しされたものが望ましいこと。

(イ) 目的とするVDT作業に適した入力機器を使用できるようにすること。

(3) ノート型機器

ア 適した機器の使用

目的とするVDT作業に適したノート型機器を適した状態で使用させること。

イ ディスプレイ

ディスプレイは、上記(2)アの要件に適合したものを用いること。

ウ 入力機器(キーボード、マウス等)

入力機器は、上記(2)イの要件に適合したものを用いること。ただし、ノート型機器は、通常、ディスプレイとキーボードを分離できないので、小型のノート型機器で長時間のVDT作業を行う場合については、外付けキーボードを使用すること。

エ マウス等の使用

必要に応じて、マウス等を利用できるようにすることが望ましい。

オ テンキー入力機器の使用

数字を入力する作業が多い場合は、テンキー入力機器を利用できるようにすること。

(4) プリンター

騒音の少ない機種の使用やカバー等の設置を行うこと。

(5) 椅子

椅子は、次の要件を満たすものであること。

ア 安定しており、かつ、容易に移動できること。

イ 床からの座面の高さは、作業者の体形に合わせて適切な状態に調整できること。

ウ 複数の作業者が交替で同一の椅子を使用する場合には、高さの調節が容易であり、調整中に落下しない構造であること。

エ 適当な背もたれを有しているものであること。

オ 必要に応じて肘掛を有しているものであること。

(6) 机又は作業台

机又は作業台は、次の要件を満たすものであること。

ア 作業面は、キーボード、書類、マウス、書見台その他VDT作業に必要なものが適切に配置できる広さであること。

イ 作業者の脚の周囲の空間は、VDT作業中に脚が窮屈でない大きさのものであること。

ウ 作業台(机)の高さについては、次によること。

(ア) 高さの調整ができない机又は作業台を使用する場合、床からの高さは作業者の体形にあった高さとすること。

(イ) 高さの調整が可能な机又は作業台を使用する場合、床からの高さは作業者の体形にあった高さに調整できること。

6 作業環境の調整

作業者に自然で無理のない姿勢でVDT作業を行わせるため、次の事項に留意させ、椅子の座面の高さ、キーボード、マウス、ディスプレイの位置等を総合的に調整すること。

(1) 作業姿勢

ア 椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分にあて、履物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とすること。また、十分な広さを持ち、かつ、すべりにくい足台を必要に応じて備えること。

イ 椅子と大腿部膝側背面との間には、手指が押し入る程度のゆとりがあり、大腿部に無理な圧力が加わらないようにすること。

(2) ディスプレイ

ア おおむね40cm以上の視距離が確保できるようにし、この距離で見やすいように必要に応じて適切な眼鏡による矯正を行うこと。

イ ディスプレイは、その画面の上端が眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにすること。

ウ ディスプレイ画面、キーボード又は書類と視距離との差が極端に大きくなく、かつ、適切な視野範囲になるようにすること。

エ ディスプレイは、作業者にとって好ましい位置、角度、明るさ等に調整すること。

オ ディスプレイに表示する文字の大きさは、小さすぎないように配慮し、文字高さが概ね3mm以上とするのが望ましい。

(3) 入力機器

マウス等のポインティングデバイスにおけるポインタの速度、カーソルの移動速度等は、作業者の技能、好みに応じて適切な速度に調整すること。

7 環境管理

作業者の心身の負担を軽減し、支障なく作業を行うことができるよう、次によりVDT作業に適した環境管理を行う。

(1) VDT機器及び作業環境の整備

ア 照明及び採光

(ア) 室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること。

(イ) ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面における照度は500ルクス以下、書類及びキーボード面における照度は300ルクス以上とすること。また、ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさとの差はなるべく小さくすること。

(ウ) ディスプレイ画面上に直接又は間接的に太陽光等が入射する場合は、必要に応じて窓にブラインド又はカーテン等を設け、適切な明るさとなるようにすること。

イ グレアの防止

ディスプレイについては、必要に応じ、次に掲げる措置を講じること等により、グレア(光源から直接又は間接的に受けるギラギラしたまぶしさのこと。)の防止を図ること。

(ア) ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向きの調節を行うこと。

(イ) 低輝度型照明器具や間接照明を使用すること。

(ウ) 反射防止型のディスプレイを用いること。その他の方法でグレア防止ができないときは、ディスプレイにフィルタ又はフードを取付けること。

(エ) その他、グレアを防止するために有効な措置を講じること。

ウ 騒音又は熱の低減措置

VDT機器及び周辺機器から不快な騒音又は熱が発生する場合には、その低減措置を講じること。

エ その他

換気、温度及び湿度の調整、空調、静電気除去等については、事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)等に定める措置を講じること。

(2) VDT機器及び作業環境の維持管理

VDT機器及び作業環境を常に良好な状態に維持するため、点検、調整及び清掃を行う。新たにVDT機器を設置し、または移動した場合には作業環境等について調査し、必要な処置を行う。

ア 日常の点検

作業者は、作業開始前又は一日の適当な時間帯に、採光、グレアの防止、換気、静電気除去等について点検するほか、ディスプレイ、キーボード、マウス、椅子、机又は作業台の調整を行う。

イ 定期点検

作業管理者は、照明及び採光、グレアの防止、温度、湿度、換気、騒音、静電気除去等の措置状況及びディスプレイ、キーボード、マウス、椅子、机又は作業台の調整状況について定期的に点検する。

ウ 清掃

作業管理者は、日常又は定期に作業場所、VDT機器等の清掃を行わせ、常に適正な状態に保持する。

8 健康管理

近年、VDT作業によるストレス等精神的疲労が問題となっていることに鑑み、精神面を含めた健康状態を把握し、健康被害の予防・回復を図るため実施する。

(1) 健康診断

ア 入職時健康診断

入職時の健康状態を把握し、その後の健康管理を適正に進めるため、(ア)(イ)並びに(ウ)を実施し、医師の判断により必要と認められた場合に(エ)又は(オ)を実施する。

(ア) 業務歴の調査

(イ) 既往歴及び自覚症状の有無の調査

(ウ) 眼科学的検査等

(エ) 筋骨格系検査等

(オ) その他医師が必要と認める検査

イ 定期健康診断

定期健康診断実施時に合わせて(ア)を実施し、医師の判断により必要と認められた場合に(イ)(ウ)を行う。

(ア) 自覚症状の有無の調査

(イ) 眼科学的検査等

(ウ) 筋骨格系検査等

(2) 健康診断結果に基づく事後措置

作業管理者は、入職時又は定期健康診断の結果、発見した健康阻害要因を分析し、有所見者に対して次に掲げる保健指導等の適切な措置を講じるとともに、予防対策の確立を図る。

ア 業務歴の調査、自他覚症状、各種検査結果等からその主因を明らかにし、必要に応じ、保健指導、専門医への受診指導により健康管理を進めるとともに、作業方法、作業環境等の改善を図る。また、職場内のみならず職場外に要因が認められる場合についても必要な保健指導を行う。

イ 視力矯正が不十分な者には、支障なくVDT作業ができるように、必要な保健指導を行う。

ウ 作業者の健康のため、VDT作業を続けることが適当でないと判断される者又はVDT作業に従事する時間の短縮を要すると認められる者等については、産業医等の意見を踏まえ、健康保持のための適切な措置を講じる。

(3) 健康相談

健康相談は、VDT作業による健康障害を未然に防ぐためにきわめて重要なので、普段なかった自覚症状が現れた時などは早めに相談する。相談は、随時、産業医又は保健師が行う。作業管理者は、作業者の健康状態に常に気を配り、必要に応じて相談を受けさせなくてはならない。

9 労働衛生教育

労働衛生管理のための諸対策の目的とその方法に関する知識を作業者及び作業管理者に付与することにより、職場における作業方法や作業環境の改善と適正な健康管理を図るため、毎年度計画を作成し労働衛生教育を実施する。

10 安全衛生委員会の役割

安全衛生委員会は、VDT作業に従事する職員の健康と安全の確保を図るため、次のことを調査審議する。

(1) VDT作業に伴う健康障害を防止するための対策に関すること。

(2) VDT作業に伴う労働衛生管理基準の遵守状況の点検に関すること。

(3) VDT作業に伴う健康障害の再発防止対策で安全衛生に関すること。

(4) その他VDT作業に伴う安全衛生に関すること。

VDT作業に伴う労働衛生管理基準

平成20年4月1日 庁内通達

(平成20年4月1日施行)

体系情報
第4編 事/第5章 福利厚生
沿革情報
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